腹部の筋肉の硬結の治療 (その1)
今回は腹部のインナーマッスルの硬結についてです。
先月から、坐骨神経痛の症状で悩んでいる70代女性の患者さんです。
70代半ばでも、市場にて、現役で事務仕事に、加工作業の手伝いにと、パワフルに働かれている若々しい方です。
お久しぶりの来院で、しばらく調子がよかったようですが、また最近になって痛みが再発した、とのことでした。
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当院へのきっかけは、昨年の夏の終わりごろ、整形外科にて腰の牽引を長らくしていましたが、なかなか良くならなかった、ということでした。
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腰痛の牽引も良いのですが、長期間の牽引や重りを強くすると、逆効果になることもあるようです。
やりすぎには注意していただきたい、と思います。
さて症状は、右腰、右臀部や右足にシビレや痛みがある、とのことです。
長時間での立ち仕事がつらかったようです。
全身を診てみると、重く硬い張りは、右腰や臀部だけではなく、頭、首から背中まで、右半身がかなり硬く張っている状態です。
腹部の硬い筋肉が、全身を ‘ギュー’ と縮こませているような感じです。
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このインナーマッスルですが、ギックリ腰になった患者さんは、大概硬く張っていますので、ギックリ腰の治療においてもキーポイントです。
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大腰筋・・・第12胸椎~大腿骨内側のつけ根あたりまでついています。
腸骨筋・・・腸骨内面~大腿骨内側のつけ根あたりまでついています。
文字で場所の説明をするのは、非常に難しいのですが、筋肉の始まりの場所は違いますが、終わる場所はほぼ同じようなところです。 脊骨から股関節の内側にかけて通る筋肉です。
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それらの筋肉を弛めていくと、股関節が軽くなり、可動域も上がります。
不思議と、腰から足の重たさが変わってきます。
治療を受けた方でないと感じにくいとは思いますが、このインナーマッスルが弛むと腰から下がかなり軽くなるのを感じると思います。
患者ご本人さんも、この腹部の治療をすると、楽になると言われていました。
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坐骨神経痛の治療はなかなかやっかいではあります。
よくなっても再発する可能性が結構あるからです。
また、いくら腰や臀部をゆるめても、スッキリと重い張りを取りきれない。
すべての坐骨神経痛で悩んでいる方が、この治療で改善する、というわけではありませんが、坐骨神経痛で悩んでいる大半の方に、腹部の筋肉を上手くほぐすことができれば、症状がかなり楽になるのではないかと思っています。
🌺 ヴィラ整骨院
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