ぎっくり腰と疲れ

先日、物を持った際に右腰を捻ったという50歳過ぎの男性。

当初は、保険治療を2日続けてし、2日経って3回目の治療の際に、

「実は昨日の早朝、約30㎏の水槽を運ぼうとした際に左腰をやってしまいました。 右の腰は大分調子が良いですが。」との事。

確かに右の腰は思ったより、前回に比べ落ち着いていました。

左腰は明らかにぎっくり腰の状態。

 

この患者さんは、早朝から夕方まで忙しく立ち仕事とのこと。

「この状態で保険の治療では、治療回数がかかります。  自費治療にされた方が早く楽になられますが、いかがでしょうか。」とご提案させて 頂き、快く納得して頂いたので、自費治療に切り替えました。

 

 体を診ると、腹部や太ももの内転筋も硬く硬直しています。

いつ、ぎっくり腰になってもおかしくない体の状態です。

ある程度腹部の筋肉をゆるめ、内転筋もほぐした後に軽く電気治療をし、

その間に頭頸部から上半身の緊張をゆるめ、最後に背腰部は軽めに治療して

今日の治療は終わりにしました。  

 

4日後、2回目の治療。

「前回よりは動けますが、しゃがんで立ち上がる時や物を持つときに痛みはあります。でも、痛みは少しづつ軽くなっています。 右の腰の痛みはありません。」との事。

確かに腰部も前回よりゆるみがでてほぐれていました。

今日は取り切れていない大腰筋などのインナーマッスルの硬結部分にアプローチ

をする予定ですが・・・。

 

腹部も硬直性はありませんが、前回とは違った左側に張り感がありました。

腹部のハリを取っていた際に、内臓もかなり疲れていたんでしょう、お腹がキュルキュルと音がよく鳴り、内臓の働きが良くなってきました。

最近、口内炎がいくつかあるようで、胃の調子が悪いことも判明しました。

 前回の体の状態では診えてなかった内臓の不調が、体が良くなるにつれて診えてきました。     今日の治療で、ある程度まで腰の動きを良くすることが出来ました。  「あとは、自然治癒で良くなると思います。胃の調子が落ち着けば、腰の具合も良くなりますよ。」とご説明しました。

 

 疲れの集積がぎっくり腰として現れます。  ほとんどの患者さんは、腰だけではなく内臓や上半身も疲れている状態です。  腰周りの治療だけでは、落ち着くまで日にちがかかります。  体の状態にも依りますが、大腰筋などのインナーマッスルの硬結や内臓の疲れを取ることで、早めに日常生活に支障がない程度に回復します。

 ぎっくり腰になられた際は、ぜひ一度ご相談ください。