ギックリ腰 ( その4)
☘
今回は、疲れとギックリ腰についてです。
50代女性。
2年ぶりにギックリ腰で来院されました。
仕事はパソコンでのデスクワーク。
一ヶ月以上前から残業が続き、身体は疲れているご様子。
寝てもなかなか疲れが取れない体の状態で、土日はなるべく身体を休めており、いくらでも寝られる、といいます。
ある日の在宅ワーク中、立って体を左側に向こうとしたときに、ギックリ腰のように痛くなり、次第に痛みが強くなって歩きづらくなってきた、とのこと。
「毎晩、ストレッチをしていたのに、ギックリ腰になってしまいました。」
と残念がっておられました。
お話を聞いていると、勤務先が本社になり、この2年間忙しかったとのこと。
☘
お身体を診てみますと、右肩が下がり、右の背
中が硬く張っており、身体がやや右側に捻じれ、腰椎もやや歪んでいる状態でした。
骨盤も歪んでおり、右側にキュッと上がっています。
今回の腰の痛みは、骨盤の歪みで起きた右側の
仙腸関節の窮屈さと思われました。
ロックがかかったような感じなので、動作のし
始めに痛みがでるのはわかります。
☘
1回目の施術は、窮屈な右の仙腸関節に位置を正すと、かなり楽になり、
スムーズに歩けるようになったと喜んで帰られました。
次の日の2回目の施術。
「痛みはほぼありませんが、動かし始めが痛くなるような不安があります。」とのこと。
昨日ほどの仙腸関節の窮屈さはありませんでしたが、骨盤の歪みはすこし残り、また近々再発しそうな感じだったので、再度調整。
そして、歪みのある腰椎の4,5番の治療もしていきました。
さらに次の日、3回目の施術。
「同じ姿勢でじーっとしていると、背中から腰が張って痛みます。
また、起き上がる時、寝返りをする時に腰骨の上あたりが痛いです。」
今度は、当初より、少しずつ痛む場所が変わってきています。
当初痛かった右の仙腸関節は落ち着いていました。
背中から腰部の張りを診てみますと、これは、疲労によって肝臓の不調が続いたせいで、背中から腰部にかけて緊張して張ってきたのではないかと推測。
自律神経系の治療をし、何とか硬い張りは少し落ち着きました。
次に、腰骨の上あたりの痛みについてですが、腰椎の2、3番の歪みが原因ではないかと思います。
昨日は、腰椎の4,5番の歪みを治療しましたが、治療しきれてない腰椎の2,3番に痛みを感じているのではと思い、歪みをすこしづつ取っていきました。
治療後、患部の筋肉の硬い張りも落ち着いてきました。
最後に確認として、腰をいろいろと動かしてみました。
動かし初めに不安はあるものの、痛みはないようです。
今回の腰痛の原因は、
1つは、当初のギックリ腰は、仙腸関節が動かなくなる、ということでした。
2つめは、長時間のデスクワークの際、PCがやや右にあり、体ごと右に傾いて仕事をしていることにより、気づかないうちにじわじわと背骨や骨盤が歪んできている、ということ。
3つめは、疲労によって肝臓の不調状態が続き、背中から腰にかけて痛む、ということです。
☘️
腰が痛い、といっても原因は一つではないようです。
いろいろな原因が蓄積されて、痛みは突然やってきたように思えますが、
日々の疲労が、本人の気づかないうちに蓄積された結果ともいえます。
🌺 ヴィラ整骨院
岡山市南区市場1-1
(086)263-6500