疲れと腰痛
50代前半の女性。
デスクワークの仕事で、やや前かがみで一日中パソコン業務をしているとのこと。
夏から仕事が忙しく、疲れも溜まっていた様子。
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「下の物を取ろうとしたときに腰が痛くなりました。 また、腰が伸びません。 疲れているせいか、首や肩もよく凝ります。」
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体を診てみますと、疲れが溜まっているのか、体全体が緊張して体の中心部に、針金が
あるかのように ピンっ と張っています。
そのような方のほとんどは、お腹が硬く張っています。
お腹の張りを弛めると、体全身も弛み、もちろん腰の深部の筋肉まで弛んで、一度の治療で
かなり楽になったご様子。
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それから10日後、またご連絡があり、こんどは、「掃除機をかけていたら腰が痛くな
り、また伸びなくなりました。」とご連絡がありました。
前回より、痛む場所が少し下がり、今度は腰から臀部の上部あたりが痛い、とのことです。
体全身は前回のような緊張度はありませんでした。
腰のあたりがよく張った感じです。
今回の腰痛は少し捻ったのか、特に右の仙腸関節が硬く張っていました。
いつものように腹部を弛め、そして骨盤の調整をしました。
骨盤の調整後、仙骨・腰椎・腸骨の部分をしっかりと弛め、最後に背骨を整えていきます。
治療後は、患部がだいぶ弛んで良い感じになったな、と私自身思ったのですが、患者さんに立ってもらい、痛みの確認を聞くと、
「 腰は伸びるようになったけど、まだ痛みは少しあります。 」 とのことでした。
帰り際に、「様子を見ていただき、痛みがあるようでしたら、後日ご連絡ください。」
とお伝えし、心の中で、 『患者さんの腰が良
くなりますように・・・』 と祈りました。
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それから数日後、気になったので、こちらから
ご連絡させていただきました。
患者さん曰く、「 だいぶ良くなったんですよ! 痛みもなくなりました! また、調
子が悪くなった際はよろしくおねがいしま
す!」と言われ、ホッと胸をなでおろしました。
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今回の患者さんは、痛みを感じてから比較的、
はやめに治療をしたので、数回でよくな
られましたが、2回目に腰の調子が悪くなった
のは、1回目の治療で、痛みは治まった
ものの、深部筋までのコリは取りきれてなかったということだと思います。
ほとんどの患者さんは、一度の整体で痛み、疲
れは取れるものと思われる方が多いですが、疲
れが溜まったり、痛くなってから時間が経つと、やはり、治るまでにも時間はかかり、治療の回数も増えていきます。
🌺 ヴィラ整骨院
岡山市南区市場1-1
(086)263-6500
腹部の筋肉の硬結の治療(その2)
こんにちは。
今回は腹部のインナーマッスルの硬結 その2です。
体格のよい50代の女性で、右の股関節が痛く、骨盤が歪んでいるのかな、という不安で 来院されたようです。
症状は、一ヶ月ほど前からで、
・ 横座りをした時や胡坐をかくと、右の股関節の外側が痛む
・ 横座りから立ち上がろうとした時も右股関節前側が痛む
という症状です。
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彼女の仕事柄もあるかもしれませんが、右側に体重がかかる体勢での立ち仕事が多いようです。
右の股関節から臀部にかけての骨盤周囲の筋肉は硬く、可動域も悪い状態です。
また、体全体が右側に傾き、右側の腹部もやや硬く縮こまっていました。
しばらくは、股関節から臀部にかけての周りの筋肉を弛める治療を続けたのですが、股関節の関節の可動域があともう少し、というところでロックされていたので、腹部筋の治療を提案させて頂きました。
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早速、腹部の治療をさせて頂きましたが、彼女の腹部のインナーマッスルは、かなり大腰筋下部と腸骨筋が硬結していました。
実は、股関節も腸腰筋と深く関わっています。
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腰の治療で来られた患者さんには、ストレッチで股関節を回すのですが、腹部のインナーマッスルが硬いと股関節の可動域が狭く、上手く回りません。
つまり、足は股関節から付いているのではなく、‘大腰筋から’、という概念を持ったほうがよいのかもしれません。
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治療後、腸腰筋を弛める事で足がより軽く、股関節の可動域も広がり、よい治療ができたな、と思いました。
ただ、この方のこの股関節が痛む、という点で今後注意していかないといけないのは、
1、いくらか体重を落とし、股関節の負担を 減らす
2、年齢的なものもあり、股関節周りの筋肉を鍛える
3、横座り、胡坐をかく、足を組む体勢は、股関節に負担をかけるので、なるべく控えるようにする
4、触診だけでハッキリとは言えないが、右の股関節は若干変形性股関節症の疑いも感じられるので、一度整形外科で診てもらったほうがよいかもしれない
と、お伝えしました。
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横座りや胡坐をかく体勢は、軽い亜脱臼を起こしているようなものです。
股関節周囲の筋肉も軽く捻じれたり、伸びたりして無理がかかります。
30代くらいまでは、筋肉に柔軟性があり、立ち上がるとすぐに正位置の股関節に戻るのですが、40代以降になると、だんだんと筋肉が衰え、柔軟な対応ができなくなるのです。
普段から、股関節に無理のかかる姿勢はなるべく控えるようにして頂き、ストレッチや筋肉作りを出来る範囲でしていただきたいと思います。
🌺ヴ ィ ラ 整 骨 院
岡 山 市 南 区 市 場 1 - 1
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腹部の筋肉の硬結の治療 (その1)
今回は腹部のインナーマッスルの硬結についてです。
先月から、坐骨神経痛の症状で悩んでいる70代女性の患者さんです。
70代半ばでも、市場にて、現役で事務仕事に、加工作業の手伝いにと、パワフルに働かれている若々しい方です。
お久しぶりの来院で、しばらく調子がよかったようですが、また最近になって痛みが再発した、とのことでした。
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当院へのきっかけは、昨年の夏の終わりごろ、整形外科にて腰の牽引を長らくしていましたが、なかなか良くならなかった、ということでした。
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腰痛の牽引も良いのですが、長期間の牽引や重りを強くすると、逆効果になることもあるようです。
やりすぎには注意していただきたい、と思います。
さて症状は、右腰、右臀部や右足にシビレや痛みがある、とのことです。
長時間での立ち仕事がつらかったようです。
全身を診てみると、重く硬い張りは、右腰や臀部だけではなく、頭、首から背中まで、右半身がかなり硬く張っている状態です。
腹部の硬い筋肉が、全身を ‘ギュー’ と縮こませているような感じです。
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このインナーマッスルですが、ギックリ腰になった患者さんは、大概硬く張っていますので、ギックリ腰の治療においてもキーポイントです。
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大腰筋・・・第12胸椎~大腿骨内側のつけ根あたりまでついています。
腸骨筋・・・腸骨内面~大腿骨内側のつけ根あたりまでついています。
文字で場所の説明をするのは、非常に難しいのですが、筋肉の始まりの場所は違いますが、終わる場所はほぼ同じようなところです。 脊骨から股関節の内側にかけて通る筋肉です。
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それらの筋肉を弛めていくと、股関節が軽くなり、可動域も上がります。
不思議と、腰から足の重たさが変わってきます。
治療を受けた方でないと感じにくいとは思いますが、このインナーマッスルが弛むと腰から下がかなり軽くなるのを感じると思います。
患者ご本人さんも、この腹部の治療をすると、楽になると言われていました。
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坐骨神経痛の治療はなかなかやっかいではあります。
よくなっても再発する可能性が結構あるからです。
また、いくら腰や臀部をゆるめても、スッキリと重い張りを取りきれない。
すべての坐骨神経痛で悩んでいる方が、この治療で改善する、というわけではありませんが、坐骨神経痛で悩んでいる大半の方に、腹部の筋肉を上手くほぐすことができれば、症状がかなり楽になるのではないかと思っています。
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その息苦しさは胸の筋肉の硬さが原因?
先日初めて来院された、昭和一桁生まれの80代半ばの男性。
首と肩こりの治療で来られました。
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症状は、
・首が硬く張って上を向くことができない。
・趣味で将棋をするが、だんだん首が硬く張って次第に頭がボーッとしてくる。
・若い頃、仕事上、左肩で松の木をよく担いでいたため、左肩の筋肉が硬く張り、
未だに肩が痛む。
・胸の筋肉が張って、痛くて仰向けになれず、いつも横向きになって寝ている。
・右腕に多少シビレがある。
・呼吸がしにくく、いろいろと医療機関に行って検査をしたが、特に異状はない、といわれるばかり。
このような体の状態でお困りでした。
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治療当初、頭をベッドに付くことができなかったので、枕をして、まずは、胸の筋肉から擦りながら弛めていきました。
ある程度、胸の筋肉が弛んだので、枕をとってみますと、仰向けになることができるようになり、喜ばれました。
次に、頭をほぐしていきます。
かなり硬い頭蓋骨です。
しっかりほぐしていくと、首のコリもゆるんで柔らかくなっていきました。
治療後、「息がしやすくなった! 頭も少し上を向くことができる!楽になったわ!」 と、大変喜んで帰られました。
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また先日、70代半ばの高齢者の女性で、
肩こりの治療で来られました。
日常的に、左手で本を持って読書をすることが多いようです。
その分、右胸より、左胸の筋肉の方が硬結が強く、同じように弛める治療をしました。
次に来られた際、
「大変肩が楽になりました。 また、おかげで呼吸がしやすくなりましたよ。」と、
おっしゃってくださいました。
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高齢者に限らず、若い方でも、姿勢の悪さや、長時間での前かがみの作業などで、胸の筋肉が圧迫されるような状態が続くと、呼吸がしにくくなることがあります。
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胸の深部の筋肉には肋間筋という呼吸に関与する筋肉があります。
呼吸をするたびに、肋骨を引き上げたり、引き下げたりします。
胸の筋肉が硬くなると、動きにくくなるので、結果的に呼吸がしにくくなります。
胸の筋肉をほぐすことによって、背中の痛み、腕、手指の使い痛みやコリ、首や肩のコリなど、意外と万能によく効く場所でもあります。
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首のコリから、偏頭痛、顔の痛み
今回は、当院の常連客の40代会社員の男性です。
主訴は、と申しますと、疲れが溜まってくると、首の右側の下あたりにグリグリしたものを触れ、首痛・頭痛をともなう。
次第に、顔面右側が痛くなる。
特に、額・目の周り・頬 など
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診てみますと、右の首の下あたりにグリグリしたものが触れます。
そのグリグリしたものを中心に、頭頸部、顔面、胸部が硬く張っている状態です。
このグリグリしたものは、首のリンパ節ではないかと思われますが、お疲れモードによって何らかの原因でリンパが腫れ、頭頸部、顔面、胸部の血液やリンパの流れが悪くなり、それによって、硬くなった筋肉が三叉神経にあたって、右の顔面に痛みが出たのではないかと思います。
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治療はまず、硬くなった胸部や鎖骨に付いている頸部の筋肉をゆるめます。
そして、硬く詰まった頭蓋骨の縫合部もゆるめていきます。
この頭のマッサージは、気持ちがよく、途中で寝入ってしまう方も結構おられます。
硬くなった頭を揉むことで、首や肩の張りも楽になります。
とくに耳の周りの側頭筋は硬く張って、顎関節も硬く、口が若干開けづらいようにもみえました。
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また、これは結構意外かもしれませんが、顎の筋肉、‘ 咬筋 ’と言いますが、首が張っている方はこの筋肉が硬いです。
逆にいえば、顎のあたりの筋肉を揉めば、首のコリは幾分楽になるかもしれません。
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治療を終え、頭や首、肩周りが軽くなり、楽になったことと思います。
患者さんも、「あ~スッキリした!!」と喜んで帰られました。
その後、しばらく来られていないので、楽になっていることと思います。
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お腹と自律神経の関係
今回は、 お腹と自律神経の関係 です。
病院で検査をしてもはっきりした原因が見つからず、心身の不快な症状に悩まされている方は多いと思います。
今回はお腹と自律神経の関係についてお話しようと思います。
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東洋医学では、お腹は診断基準の一つともされます。
また、生命維持に欠かせない、腸内細菌が住む場所でもあります。
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不快な症状として、首・肩こり、頭痛、めまい、耳鳴り、胃腸の不調、慢性的疲労、
手足のしびれ、のどの渇き、動悸 などに悩まされている方も多いと思います。
このような不快な症状があるときは、身体にかなりの負担、ストレスがかかっている証拠であり、メッセージなのです。
これ以上、身体を壊さないように、身体を休めなさい、というサインでもあり、病気を守る警告でもあります。
このような症状になる前は、生活のリズムや生活習慣が乱れていたり、不規則な偏った食生活、人間関係のストレスなど、心と体に常に緊張を強いられた状態が続いたとき。
病気にならないように、早めの対処が必要です。
このような不調を訴える方のお腹は、緊張して硬く張っています。
押すと痛みを訴える方がほとんどです。
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実は、お腹と脳は切っても切れない関係です。
脳には、体の機能を調整する自律神経の中枢がありますが、お腹にも、横隔膜周辺「みぞおち」に自律神経が密集しています。
この場所は、「太陽神経叢」と言い、脳と密接に関わっています。
精神的なストレスによって、首・肩のこり、胃の不調、お腹が痛くなったりすると、
この「みぞおち」がかたく緊張して、次第に、体の不調として現れます。
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普段から、お腹にマッサージをして触れてみるのが大切です。
毎日触っていると、次第にお腹の状態が分かってくるようになると思います。
柔らかく、弾力性のあるお腹が理想です。
内臓の機能が高まれば、体力も上がり、精神状態も安定してきます。
また、美容効果も高まります。
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耳の奥の痛みと偏頭痛
今回は、50代前半男性経営者で、耳の奥の痛みと偏頭痛です。
最近、コロナ渦の仕事のストレスなのか、なかなか眠れない日々が続き、寝不足ぎみになっているとのこと。
そのせいか、左頭部の偏頭痛、左耳の奥の強い痛み、それに加え、胃の調子もあまりよくない、とのことです。
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耳の痛みと偏頭痛は頭蓋骨に関係があるので、頭蓋骨の説明を簡単にしておきます。
頭蓋骨の骨は20以上の骨がつなぎ合わさっています。
骨と骨との連結を‘ 縫合 ’といいます。
この縫合が、頭や顔の筋肉や帽状腱膜(頭蓋骨を包む組織)などの重みや日常生活のクセで歪んできます。
縫合に歪みがあると、神経や血管の流れに不具合を起こし、のちに首や肩への負担を増して、頭痛、また不眠症など、さまざまな不調が現れます。
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ところで、この男性の頭蓋骨の縫合・顔の関節部も、特に左側がびっしりと詰まったように硬く張っています。
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耳周りや顎関節周辺の硬結は強く、胃の不調のせいか、頸部、胸部、背部(胃の裏のあたり)の張りも診られます。
頭部や耳周りから治療を始めたいところですが、まずいつもの腹部から、そして胸部・背部の硬結から弛めていきます。
頭頸部の張りも、緊張した腹部の筋肉から引っ張られていることも多く、また腹部を弛めることで、全身のこわばりもある程度弛んできます。
腹部が弛んだら、次に胸部から腕のすじにかけてやや丁寧にほぐしていきます。
頭部が硬い方は、胸の筋肉も硬直されている方が多いです。
また腕をほぐすのも大切で、胃腸の調子が悪い時は腕が硬く張っています。
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そして、頭部の治療です。
この患者さんは耳が痛いということで、側頭筋、咬筋、胸鎖乳突筋、顎関節など丁寧に治療をしていきます。
次に、さきほどご説明した頭蓋骨の縫合を、
少しずつソフトにゆるめていきます。
頭をほぐしていくと、ほとんどの患者さんは気持ちよくなって、一瞬眠りに入ってしまいます。
副交感神経が働いて、体がリラックスするのでしょう。
また同時に、硬くなった頸部も自然にゆるんできます。
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これで、いくぶん上半身は弛んできました。
あとは、下肢(両足)の張りを軽くとり、硬く張った背骨の筋を神経の通りがよくなるようにほぐし、最後に背骨のしなりがでるように整えます。
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このような治療を、あまり日を空けずに3回いたしました。
徐々に体全身の緊張が抜けていき、3回目には、あまり耳の痛みが気にならなくなった、とのことでした。
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ストレスでの耳の奥の痛み、寝不足による偏頭痛と胃の痛み、どちらも身体が十分に休息していない状態だといえます。
ゆっくりと十分に寝ることが肝要といえます。
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