胃の不調からくる首・肩・背中の痛み(その2)

 

    先日、患者さんの紹介で、ある会社の支店長さんが来られました。

昨年の暮れから、左首から肩にかけて痛くてしょうがない、時折ジンジンとした痛みがあり、別のところで治療をしてもらったけど、電気治療ばかりで良くならなかった、とのことでした。

 

 話を聞いてみると、岡山に単身赴任をしてまもなく1年半になりますが、毎晩一人での食事、また仕事のストレスなどかなりあり、最近何を食べても美味しいと感じないとの事。

 

 体を診ていきますと、やはり胃や肝臓辺りの張り、足の三里、足の裏の反射区の胃に当たる部分が良く張っておられ、頭・首・肩・大胸筋など上半身が強く緊張した状態でした。

 

 この痛みは、胃の不調や疲れからきていると思われます。調子が悪くなられて日にちが経っているので、治療は数回かかると思います。とご説明して、治療を始めました。

 

 一回目の治療は、表部のところまでしか緩まず、深部の硬結はまだまだ残っており、これ以上治療してもほぐれない状態でした。  

 

四日後、二回目の治療。   

「幾分楽ですが、まだ奥に硬いものを感じます。」とのことでした。      前回の体の状態とは違い、腹部も弾力性が出ており、体全身の緊張もゆるんで、治療のしやすい体になっていました。

その状態で、頭部から首にかけてロックされたところを念入りに治療。

かなりゆるみましたが、いまいち首の動きに違和感が残ります。

 

三日後に三回目の治療。 

「先日、取引先のお客さんと飲みに行ったけど、翌朝は楽に起きれました。   胃の調子も良くなってきています。」とのこと。

 

今日は仕上げの治療となります。特に後頭部、首の胸鎖乳突筋を丁寧に治療。

深部にロックされた硬結は、次第にゆるんで動きが良くなってきました。

最後に、以前から気になっていたという右腰と足の治療も施し、治療が終了しました。

 

 当初に比べ、すっかり首や肩が柔らかくなり、楽になったご様子。

「すごく楽になった!  助かったわ!  胃の調子が悪くて、首・肩が痛かったんですね!   また、体の調子が悪くなった時は、よろしくお願いします!」と

患者さんは、満面の笑みで帰られました。

治療家として冥利に尽きるありがたいお言葉を頂きました。 

 

 ようやく真冬の寒さから、少し暖かくなったこの季節の変わり目は、今まで冷えや疲れに耐えていた体に症状として現れる時期です。

原因不明の首・肩の痛みは内臓からくることも多いので、内臓の働きを良くすることで、痛みが治まります。

痛くなったら、早めに治療をされた方が、つらい日々を過ごさなくてすみます。